ESサーベイとは?ESサーベイを行う目的や具体的な方法をご紹介!

ESサーベイとは?ESサーベイを行う目的や具体的な方法をご紹介!

企業財産の一つである「人材」を守るために、チームメンバーのことは知っていて当然とされる上層部。仕事の合間や自分の休憩時間を割いて、メンバーとコミュニケーションを取るようにしている。

でも、本当のところは、もっと深い部分までメンバーのことを知りたい。ひとりひとりのことをもっと知って、人材育成に取り組みたい。

このように考えられている方は多いのではないでしょうか。

今回は、「esサーベイ」という概念を解説しながら、具体的に人材育成に貢献できるツールをご紹介します。

ESサーベイとは

従業員の満足度と、満足・不満の要因を知るための調査のことです。ESとはEmployee Satisfactionの略で、従業員満足度を意味します。

職場環境を見直すきっかけになると考えられています。実施した企業の多くで業績アップなどの効果が表れたことから、注目されるようになりました。

経営層が現場の従業員の本音を知り、会社への信頼やモチベーションを高める取り組みに活かすために必要な調査です。

職場環境の良さは、ストレス緩和に役立ちます。ストレスの少ない状態で働けると、気持ちにゆとりが生まれるので、お客様のためを思った対応ができ、お客様からの満足度アップも期待できます。

調査は、アンケートやインタビューで行うのが一般的です。

ESサーベイの5つの要素

従業員の満足度は、5つの要素で左右されます。

企業のビジョン・理念への共感

企業の経営ビジョンを従業員が把握し、前向きに受け止めて仕事に活かせているなら、会社を信頼していると考えられます。やりがいを感じて働いている状態とも言えます。

たとえば、会社のビジョン・理念に共感できるか質問してみましょう。

マネジメントへの理解

上司の指導や上司からの評価に納得できるか否かで、会社への信頼度やモチベーションは変わります。

設問例として、「上司の育成方法に共感できる?」「評価は適切と思うか?」「コミュニケーションをとれている?」などが挙げられます。

仕事の満足度

仕事内容が楽しい・自分に向いていると感じる、組織・社会に貢献していると感じるなどは、仕事の満足度を高めることにつながります。

「適性のある仕事ができている?」「仕事量は適切?」「仕事で社会に貢献できていると感じる?」などの質問で測れます。

職場の人間関係

一緒に仕事して楽しいと思える仲間と働けると、人間関係で悩みにくくなります。尊敬できる人たちとの仕事を通して、互いにスキルアップし合えることも期待できます。

会社の人たちを尊敬できるか質問することで、組織の人間関係が見えます。

併せて、「チーム内で課題・進捗を共有できている?」「仕事は平等に分担されている?」などの設問で、協力し合う雰囲気ができているかもチェックしましょう。

職場環境の満足度

 従業員が気持ちよく働けるための環境づくりに取り組んでいても、現場に伝わっていなければ意味はありません。

従業員からの風通しの良さの評価を確かめながら、「会社はワークライフバランスを大切にしていると思うか?」「コンプライアンスは徹底されている?」「ハラスメント防止に取り組んでいる?」などの設問もおすすめです。

ESサーベイの3つの報酬

報酬は、従業員満足度を高めるのに効果的です。従業員に還元できる報酬は、金銭での支給に限らず、非金銭のものもあります。福利厚生も、報酬の一種です。

従業員満足度を高める3つの報酬について、具体例を挙げながら紹介します。

金銭報酬

給与・賞与など、金銭そのものを支給することです。

基本給・ボーナス・退職金などを指します。

結果を出した・昇格したなどで給与アップすると、従業員は高く評価されたと思え、モチベーションが上がるでしょう。

非金銭報酬

金銭以外の形で従業員に還元することです。

たとえば、表彰、リモートワーク制度、スキルアップのサポート体制などです。

やりがいや仕事の面白さを感じられる仕組みで、従業員のモチベーションアップを図ります。

金銭報酬を上げ続けるのは、難しいと思います。従業員はそれなりに給与をもらえるようになると、収入アップで喜びを感じにくくなるかもしれません。

一方、ワークライフバランスをとりながらスキルアップを続けたいなどの「気持ち」なら、持ち続けられます。

従業員の気持ちに応える仕組みであれば、会社も導入しやすく続けやすいと思います。

たとえば、残業をなくしても業績アップできる仕組みをつくって継続するなどです。

福利厚生

従業員と従業員の家族のための、給与・賞与以外の報酬・サービスです。

福利厚生は、法律で義務付けられた「法定福利厚生」と、会社独自の「法定外福利厚生」に分けられます。 

法定福利厚生法定外福利厚生
健康保険料・厚生年金保険料などを企業と折半できる雇用保険料・労災保険料の企業負担など交通費住宅手当社員食堂育児手当資格取得手当特別休暇(たとえば、慶弔休暇、病気休暇、誕生日休暇、リフレッシュ休暇)など社員旅行・食事会などのイベント、財形貯蓄制度、提携のスポーツクラブを割引で利用できるなども、法定外福利厚生の一種

従業員と家族の心身の健康増進をサポートできる、企業のアピールポイントができて優秀な人材を確保しやすいなどがメリットです。福利厚生が充実していて利用しやすい環境なら、従業員の満足度も高まり、人材の定着も期待できます。

ESサーベイの目的

ESサーベイは、従業員のモチベーション維持と人財確保のために実施します。

従業員のモチベーションの維持

不満を感じたりやる気を下げたりする要因をなくすことで、従業員の満足度や意欲の向上を期待できます。

ESサーベイから、従業員の満足・不満の原因が分かります。故に、従業員のネガティブな感情を引き起こす原因を知り、モチベーションを高めるための取り組みを考えるのに、ESサーベイが活躍します。

従業員が面白いと感じて働くことが、生産性・パフォーマンスアップにつながります。結果、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

企業財産である「人財」の確保

調査で分かる仕事の満足度から、従業員の仕事への考え方を知ることができます。従業員が自分の仕事をどのように感じているかは、育成・マネジメント・人材配置などでの参考になります。

従業員一人ひとりに合う形で育成すれば、成長を実感してもらえるでしょう。適性のある仕事を任せることでやりがいを感じられ、今の会社で働き続けたいとも思ってもらえそうです。

たとえば、やりたい仕事にチャレンジしにくいという理由で、会社に不満を持つ従業員が多いと分かれば、成果だけではなくチャレンジ精神も評価するなど、評価方法を変えるきっかけになります。

会社・仕事への満足度が高く、離職する従業員が少ないほど、優秀な人材も定着している可能性が高いです。離職率の低さは、就職・転職を考えている人にも魅力的なので、優秀な人に自社を選んでもらえるかもしれません。

ESサーベイを実施するときの進め方とポイント

アンケートでESサーベイを実施する際の進め方とポイントを紹介します。

ESサーベイを実施するときのステップ

アンケートの準備から実施・改善までの流れと、各ステップで何をしていくかまとめました。

準備

はじめに、ESサーベイを実施する目的を明確にします。たとえば、会社の方向性を決めるため、新しいプロジェクトのチームをつくるためなどです。

企画

実施日・対象者を決めます。いつ、どの従業員まで回答を求めるかに加え、アンケートのとり方、たとえば、無記名か記名式か、自社で行うか外部に委託するかなども決めましょう。

設計

設問を考えます。「給与に満足?」「働き方改革に取り組んでいると思う?」など、さまざまな質問が想定されます。課題解決にすぐに取り組める回答を得られる内容を用意しましょう。

実施→分析→改善

アンケートを回収したら回答を分析し、改善策の考案・実行に反映させましょう。

部署や職種別に回答を比較したり、同一従業員の前回との回答の推移を見たりして、従業員の満足度と企業の課題を分析します。回答や分析結果を参考に、組織の仕組み・福利厚生を変えるなどに取り組みましょう。

調査をして終わりではなく、結果を分析し、改善につなげることが大切です。

ESサーベイを実施するときの3つのポイント

ESサーベイを実施するときの3つのポイント

ESサーベイの流れとあわせて、特に気を付けたい3つのことも紹介します。

1.目的をお互いに認識した上で行う

より良い会社づくりの参考となる回答を得られる設問にするには、調査の目的を明確にすることがポイントです。たとえば、従業員のモチベーションアップを図りたいのか、会社の制度を見直したいかで、設問が変わると想像できるのではないでしょうか。

アンケート対象の従業員がアンケートの目的を理解していないと、協力してもらえないことが懸念されます。本音での回答が多く集まるほど、従業員の実情や会社の課題が反映されます。協力してもらえるよう、アンケートを実施する理由・重要性などを説明しましょう。

2.多すぎる質問は逆効果になる

アンケートが長時間に渡ると、集中力が低下する、質問の後半にかけて答えるスピードを速める傾向にあるなどの理由で、回答者の考えを反映しきれないためです。

しかし、少なすぎても回答の相関関係を分析できず、不満の要因と不満を減らすためにできることを考えて実行するまでは難しいです。たとえば、リーダーの育成を考えているにもかかわらず、現在の指導・育成方針で感じることや、マネージャーに興味のある従業員が分かる設問がアンケートにない、といった状態です。

10分以内に終わるアンケートが理想とされています。質問数にすると30問ほど。質問内容が重ならず、答えやすいものにすることも重要です。

3.回答者の個人的な意見が見えない配慮をする

企業の課題を知るには、誰が答えたか分からないようにし、安心して答えられるようにすることが大切です。回答者が特定される状態だと、ネガティブな意見を言いにくいと予想されるためです。

回答結果が人事評価には影響がないと認知してもらうことも欠かせません。

5. 社員の精神状態の可視化に役立つツール ラフールサーベイ

ラフールサーベイ」は、社員の精神状態を可視化することのできるツールです。従来の社内アンケートなどでは見えにくい心の状態などを可視化することで、社員が安心して働ける環境づくりのお手伝いをします。

ダウンロード資料のお知らせ

ラフールサーベイの機能や特徴を3分でお読みいただける資料にまとめました。以下からダウンロードいただけます。

社員が安心して働ける環境づくりは、企業の成長・拡大のための土台となります。まずは、社員一人一人にとって居心地の良い職場を整え、人材の定着と組織改善に繋げましょう。

ラフールネス指数による可視化

組織と個人の”健康度合い”から算出した独自のラフールネス指数を用いて、これまで数値として表せなかった企業の”健康度合い”を可視化できます。また、他社比較や時系列比較が可能であるため、全体における企業の位置や変化を把握することも可能。独自の指数によって”健康度合い”を見える化することで、効率良く目指すべき姿を捉えることができるでしょう。

直感的に課題がわかる分析結果

分析結果はグラフや数値で確認できます。データは部署や男女別に表示できるため、細分化された項目とのクロス分析も可能。一目でリスクを把握できることから、課題を特定する手間も省けるでしょう。

課題解決の一助となる自動対策リコメンド

分析結果はグラフや数値だけでなく、対策案としてフィードバックコメントが表示されます。良い点や悪い点を抽出した対策コメントは、見えてきた課題を特定する手助けになるでしょう。

144項目の質問項目で多角的に調査

従業員が答える質問項目は全部で144項目。厚生労働省が推奨する57項目に加え、独自に約87項目のアンケートを盛り込んでいます。独自の項目は18万人以上のメンタルヘルスデータをベースに専門家の知見を取り入れているため、多角的な調査結果を生み出します。そのため従来のストレスチェックでは見つけられなかったリスクや課題の抽出に寄与します。

ESサーベイで従業員の満足度を向上させよう!

仕事や会社に満足している従業員が多いと、優秀な人材の流出を防げる可能性が高まります。

従業員が何に満足・不満と感じているか知るのに、ESサーベイが役立ちます。ESサーベイは、アンケートやインタビューで従業員に質問する形が一般的です。さまざまな設問を想定できますが、必要な回答を得るには、サーベイで解決したいことを明確にした上で、対象者・質問を決めることが大切です。

そして、回答から予想される課題の原因を分析し、解決につながりそうな方法を考えて試すことまで求められます。

従業員の満足度の向上に活かせるサーベイを実施し、従業員からも顧客からも魅力的な会社にしましょう。

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